ウイルス性肝炎とは
皆さんこんばんはクロノスです。
さて1日1疾患あいうえおコーナーのお時間です。
すみませんまた20分ほど更新がおくれてしまいました。
本日の文字は う
思いついた疾患は ウイルス性肝炎です。(これは色々種類があるので一つではないですが)
では現状の記憶を見てみましょう
<現時点>
それぞれについてメモリーツリーを描いてみましょう。
<解説>
ウイルス性肝炎はABCDEの5つの型に分けることができます。それぞれについて説明をしていきます。大事な肝炎(日本の診療でよく見るやつ)は⭐️つけてます。
- A型肝炎 ⭐️
<疫学 好発 補足>
汚染水 汚物 生牡蠣から経口感染する
海外渡航(海外行く前にHAワクチンを打っておこう!)
気づいてないだけで衛生不良の国では90%の子供がかかっている
<病態>
RNA肝炎ウイルスが肝細胞内に侵入して増殖していくことで発症
→胆汁に排出される
→便に出てくる
<症状>
発熱出ることあり
食欲不振
疲労感
黄疸
<検査>
血清HA抗体
<治療>
安静にして寝とけば治る
- B型肝炎 ⭐️
<好発 疫学 補足>
どの年代にも起こる
血液感染(医療従事者の針刺し事故)
体液感染(性交渉)
母子感染
<病態>
ウイルスが血中に多い
3日以内に肝細胞内で増殖して40日後くらいに症状が始まる
⚠️赤ちゃんや子供はウイルスを倒す力が弱いので、無症候性キャリアとなり、15歳〜30歳で遅れて症状が出てくる
<症状>
急性肝炎
→急性肝炎症状
慢性肝炎
→脾腫
肝腫大
手掌紅斑
くも状血管腫
● 合併症
膜性腎症
結節性多発動脈炎 (関連があるらしいけど日本ではあまり確認されてない)
<検査> これを見れば今どこの位置かがわかるよ!
HBs抗原 →いま感染してるで
HBe抗原 →いま感染してるで ウイルスめっちゃ活発ですよ
IgG型HBc抗体. →発症終わりかけ〜前感染してたことあったで
HBe抗体 →感染終わってるで(非感染状態)
HBs抗体 →五ヶ月くらい前に感染があったことを言ってるで
これがもっともよくわかるグラフを載せときまする。
<治療>
急性肝炎
→ 対症療法
慢性肝炎
→IFN療法
拡散アナログ製剤 (エンテカビル テノホビル) ⚠️テノホビルは妊婦さんにも使えるで
- C型肝炎 ⭐️
<好発 疫学 補足>
感染様式
血液感染(医療従事者の針刺し事故)
輸液
<病態>
肝細胞内に侵入して増殖。⚠️なんと直接的にこいつは肝細胞を倒さない! →キラーT細胞がこいつを倒すときに肝細胞も障害してしまう
<症状>
特に症状はでない(不顕性感染のため)
1〜3ヶ月後に初期肝炎症状がでる
→15%は治るよ
→70%はそのまま慢性化してキャリアになるで
●合併症
膜製増殖性糸球体腎炎
クリオグロブリン血症
<検査>
HCV抗体
<治療>
IFN製剤(C型肝炎にはIFNαとβが使えるで)
- D型肝炎
<疫学 好発 補足>
欧米 中東に多い
<病態>
こいつ単体では増殖できない。(HBs抗原を被らないと増殖できない)
→B型肝炎とセットで発症する
<症状>
B型肝炎に似た症状が起こる
①B型肝炎と同じ時期にD型にかかってしまった!
→二峰性に症状がでる (はじめの症状はB型によるものであとから出るのではD型)
②B型肝炎キャリアの人に重複的にD型にかかってしまった。
→D型がすぐに増殖する(HBs抗原はもうあるため)
<検査>
HDV抗体を見つける
<治療>
B型と同じ治療を行いまする。
- E型肝炎
<好発 疫学 補足>
経口感染
イノシシ ブタ シカのお肉を食べたらなる。十分加熱しましょう
<病態>
肝細胞内に侵入して発症する
<症状>
A型によく似ている症状がでる。(食欲不振 黄疸など)
A型のちょっと潜伏期間長いversion
<検査>
PCRでHEV抗体を見つける
<治療>
安静にして寝ていればなおる
→A型に似てるもんね。
ということで本日は消化器の肝炎からのお題でした。
少し長くなってしまいました。以上です。ありがとうございました。